STEP. 02
“むかしの住まいから学ぶ。”
私たちが、日本家屋から学んで感じたこと。それは 「丁寧」であるということです。丁寧とは、細かいところまで気を配ること。注意深く入念にすること。配慮が行き届いていること。という意味があります。考えてできた結果と、さほど考えずにできた結果とでは、どのような結果になろうとも当然、差があるように「丁寧」であることを意識した家づくりには結果に差が出るはずです。仕上がりばかりでなく、当然、使用感にも違いが現れると考えています。
断熱・調湿に優れた
茅葺屋根
断熱と調湿性能は住まいの基本です。
民家の越屋根に学ぶ
換気の大切さ
風の通り道をつくって気持ちよく暮らす。自然の摂理にしたがって、太陽を風に向けた窓を取りましょう。
縁側に代表される“外”とのバッファーゾーン
長い庇と縁側。
「使い道を限定しない間取り」 ぶどう型の平面から、りんご型の平面へ。
ぶどう型の平面
小さな部屋を廊下でつないでいるプランを、ぶどうの形に例えて「ぶどうの平面」と呼んでいます。部屋どうしのつながりがスムーズではありません。
りんご型の平面
部屋の集まりではなく、ひとつの大きな空間をベースにしているプランは「りんごの平面」と呼んでいます。
土間 家事作業の中枢であったともに、家とまちとの緩衝帯
雁木がんぎ(新潟県)
積雪の多い地方で見られる工夫です。民有地の一部を皆で出し合い、歩行者の通路を確保。住居を後ろに下げて建て、空いたスペースを公共的な空間として利用するこの雁木は、家と家とを結ぶことに もつながり、バラバラになりがちな都市景観をひとつの共通線で統一し、小さなコミュニティをつくっています。/p>
通り庭とおりにわ(京都府)
通り庭は、京都の町家で見ることができ、玄関から裏庭までの土間の部分のことをさします。靴を脱がずに通り抜けできるため、人の出入りや商品の搬入などがスムーズにできる。風の通り道としての役割があり、新鮮な空気を出し入れができる。さらに室内の奥まで光を採り入れることができる。など自然の力をうまく取り入れることで快適に暮らしていく建物の知恵です。
住まいは道やまちとコンタクトして始めて育まれるものです。
家と庭で太陽と風と味方につける」
一本の落葉樹を植えませんか?
建築家 故永田昌民(ながた・まさひと)さんの言葉です。
永田さんは住宅の依頼を受けるとまず、このように提案をしていたそうです。
一本の落葉樹から、 鳥などの生き物が集まり、季節の移ろいを感じ、お子様たちと、また、ご近所さんとの会話が生まれ、住まいを彩ります。
南に一本の落葉樹。それだけで夏冬の日射コントローラーになります。